TIME-DEPOSIT 11 は「高金利・即時利払い」を謳う無許可のオンライン預金型プラットフォームです。
2025 年春以降、DApp ウォレット接続を悪用した暗号資産流出や銀行振込を伴う追加保証金詐取が全国で多発しています。
本記事では 2025 年時点で判明した最新の詐欺スキームを分解し、具体的な防衛策と専門家の見解をお届けします。
Time-Deposit 11詐欺 ― 3 つの核心
2025 年に入って確認された典型的な手口は以下の 3 パターンです。
① ウォレット承認型 ― 「利息受取」を装う権限乗っ取り
Telegram で「年利 21% の分散型定期預金」と勧誘し、time-deposit-11.vip/#/empty_wallet
にアクセスさせます。
ウォレット接続画面でApprove ボタンを押した瞬間、スマートコントラクトに無制限移転権限を付与してしまい、ETH・USDT 等が一括送金される仕組みです。
② 追加入金型 ― 「保証金」「税金」名目の銀行振込
小額利息を一度だけ出金させて信用を構築した後、KYC再審査料やマネロン解除保証金として 30〜300 万円を日本の個人口座へ振り込ませるケースが急増。
③ 偽サポート型 ― AnyDesk で遠隔操作
「出金エラーを修正します」と偽サポートが連絡し、AnyDesk でスマホを遠隔操作。銀行アプリから自己名義=犯人管理口座へ振込させる二重の罠が報告されています。
ブロックチェーン解析で見えた資金の流れ
暗号資産調査会社 ChainScope JP の解析では、2025 年 1〜5 月に 90 個以上 の被害ウォレットから 計 3,200 ETH(約 13 億円)が同一の集約先アドレスに送金されたことが判明しました。
国内相談急増 ― 統計と年代別傾向
PIO-NET に登録された暗号資産関連相談(銀行振込含む)は過去 3 年で 約 2.8 倍。特に 30〜40 代の「副業・投資」目的被害が突出しています。
年代 | 相談割合(2025) | 平均損失額 |
---|---|---|
20 代 | 18% | 120 万円 |
30 代 | 34% | 340 万円 |
40 代 | 27% | 410 万円 |
50 代以上 | 21% | 290 万円 |
海外運営者の実態と法規制リスク
DomainTools によると time-deposit-11.vip
は2025 年 2 月に香港のレンタルサーバーで登録。運営メールはチェンマイ(タイ)経由の VPN から発信されていました。
重要ポイント
- 日本語カスタマーセンターは実在せず、IP 電話転送
- 海外ライセンス番号は英国 FCA の廃業業者番号をコピー
- 東京オフィス表記は月貸しコワーキングスペース
被害に気付いたら 48 時間以内にやること
- ウォレットの接続解除 ― Metamask → 接続済みサイト一覧で「切断」。
- 振込先銀行へ即連絡 ― 「詐欺送金」と口座凍結依頼。
- 証拠保全 ― 取引履歴・チャット・URL すべてスクリーンショット。
- 暗号資産詐欺専門の弁護士 へ相談(初回無料が多い)。
専門家コメント ― なぜ騙されるのか
チェックリストで自衛しよう
チェック項目 | 危険サイン |
---|---|
「年利 15% 以上」 | 伝統金融を超える利回りは詐欺確率大 |
出金前に保証金 | 追加送金を要求されたら即詐欺確定 |
ウォレット承認を急かす | Approve は資金移転権限、慎重に |
個人名義銀行口座 | 事業名義でない時点でブラック |
SNSで知り合った勧誘 | 恋愛×投資は「豚の屠殺」型詐欺 |
まとめ ― 迷ったら即相談
Time-Deposit 11 のようなウォレット承認型詐欺は、クリック 1 つで資産が消えます。
「おかしいな」と思った瞬間、追加送金を止めて専門家に相談 ― これが損失を最小化する唯一の方法です。
泣き寝入りせず、暗号資産・金融詐欺に強い法律事務所の無料相談を活用してください。
\ 詐欺被害相談の実績多数 /