LINE投資詐欺「F投資学習セミナー第37回」で被害続出――“富裕層プラン”の甘い誘いに要注意!
F投資学習セミナー第37回とは?
LINEオープンチャットで拡散された“富裕層プラン”
2025年6月、LINEオープンチャット上に「F投資学習セミナー第37回」と銘打つグループが出現しました。
参加者は「昼過ぎに届く銘柄指示を真似するだけでデイトレ利益が出る」という触れ込みで勧誘され、さらに“富裕層プラン”に格上げする条件として特定証券口座の新規開設を求められます。既存の楽天証券などでは「取引システムが合わない」と断言されるのが常套句です。
セミナー運営側は、グループ内で「先生」役が“利益確定のスクリーンショット”を大量に投下し、参加者同士が賞賛し合う雰囲気を演出。心理的ハードルを下げたうえで高額プランへの参加を促します。
よくあるプロフィールと売り文句
- 経済誌で活躍する“匿名アナリスト”が監修
- 「複数の機関投資家と太いパイプがある」
- 「AI自動売買で月利30%を安定実現」
- 「コピートレードなので初心者でもOK」
- 「参加枠は残り○名、先着順」
被害の典型的な流れ
“デイトレ銘柄指示→口座開設→入金”までのステップ
2. 典型的な流れ
以下の5ステップで資金を吸い上げるのが王道パターンです。
少額の出金が成功すると、グループ内では「もっと資金を増やせば利益も跳ね上がる」という掛け声が飛び交い、
「先生」からは「大型案件に参加するなら運用残高を○○万円に引き上げて」とプレッシャーがかかります。
さらに出金を申請すると、突然「システム手数料10%」や「税金分20%の前納」、「口座凍結解除保証金」など、存在しない経費を請求されるケースが多発しています。
代表的な追加請求リスト
- KYC保証金(残高の10%~30%)
- 税金前納金(利益の20%)
- 出金システム手数料( 一律5万~10万円 )
- アプリメンテナンス費(数万円)
- 口座凍結解除料・保証金(175万円など高額設定)
5万円のテスト出金が成功して信用しきったところで「利益が大きいので税金を先に支払って」と言われました。200万円振り込むと「さらに保証金が必要」と追加請求…気づけば合計380万円を送金。結局、出金リンクは無効化され、チャットも閉鎖されました。
口座開設後の追加資金要求
「あと一歩で出金できます」――心理を突く巧妙な誘導
追加資金要求の最大の特徴は“出金まであと一歩”と期待を煽る文言です。
「この保証金はデポジット扱いだから返金される」と説明し、
クレジットカード現金化サービスや消費者金融の利用まで勧めてきます。
中には友人のLINEに入っているメンバーを演じて「自分は払ってもう利益が出金できた」と自作自演の証言を送信し、背中を押すケースも確認されています。
重要なのは、追加費用を支払っても資金は戻らないという冷徹な事実です。要求はエンドレスに続き、最終的に連絡が途絶えます。
コピー取引型FXと月利30%の罠
“ボタン一つで放置OK”は存在しない
「先生のポジションを丸ごとコピーするだけ」「AIが自動で損切りするから安全」という甘い誘い文句には要注意です。
金融庁統計(2024年度)でも、月利30%以上を保証する無登録業者は詐欺的勧誘として多数の相談が寄せられています。
高い勝率を謡うシグナル配信は、ほぼすべてがバックテストを改ざんした疑似データか、そもそもリアルトレードではない“動画合成”で作成された演出に過ぎません。

AIが自動で稼ぐはずが…
30代女性
「自動売買だから安心」と思い100万円を入金。最初は利益が増えていく画面を見てワクワクしていましたが、いざ50万円を出金しようとすると「20%の税金前納」と「アプリ更新料」が必要と言われ追加10万円を要求。支払ってもエラーのまま…サポートは既読無視です。
AI自動売買アプリの正体
“開発会社”のドメインは取得後わずか半年
富裕層プランで指定されるAI自動売買アプリは、実在する取引システムを装っていますが、
Whois情報を調べるとドメイン取得日がわずか6か月前など、短命サイトであることが判明します。
またソースコードを解析すると、バランスと利益額をフロント側で任意変更できる仕組みが組まれており、“数字だけ増えるダッシュボード”に過ぎません。こうした仕組みは「月利30%保証」を謳う無登録業者で横行していると報告されています。
アプリが要求する三つの権限
- ① SMS読み取り権限:二段階認証コードを盗む目的
- ② 通知アクセス:他アプリのOTPコードを横取り
- ③ 端末管理者権限:削除防止・遠隔操作
権限を付与すると、銀行系・暗号資産系アプリで自動送金が可能になり、被害額が無限に拡大します。
被害が広がる心理的要因
「仲間が成功している」という集団同調バイアス
LINEグループでは成功スクショや「利確しました!」という書き込みが大量に流れますが、
大阪府警の分析によればメンバーの大半は犯人側のサクラであり、被害者は「みんな儲かっているのだから自分も」と判断を誤ります。
返報性と希少性を煽るタイムリミット手口
「今日中に入金すれば次の大型案件に乗れる」「残り5枠しかない」という希少性の演出と、
無料で銘柄を教えてくれたのだから「恩返ししないと」――返報性の法則が働き、多くの人が追加資金を振り込んでしまいます。
LINE公式ガイドも「急がせる勧誘は詐欺の典型」と注意喚起しています。

「残り3枠」に焦って…
50代男性
昼休みに「富裕層プランはあと3枠」と言われ、退職金500万円を即日振込。
翌朝になると「口座凍結解除金15%が必要」とLINEが届きました。追加で振り込む余力はなく、サポートに相談すると既読スルー。全額ロックされて出金ゼロです。
返金方法と証拠保全
タイムスタンプ付きで全データを即保存
LINE投資詐欺の返金交渉では、「資金の流れ」と「詐欺師の主張」を裏付ける証拠集めが成否を分けます。
以下の5点を改ざん不可形式(PDF/スクショ原本)で早期に確保しましょう。
ブロックチェーン追跡で資金経路を可視化
暗号資産で送金した場合でも、EtherscanやBlockchairなどのエクスプローラでTXIDを入力すれば、
着金先ウォレットの動きをリアルタイムで把握できます。
「ミキサー」「ブリッジ」を経由していても、プロ向け解析ツールなら接続点の洗い出しが可能です。

TXIDを残していて助かった
20代男性
取引所からUSDTで送金したときのTXIDをメモしていたおかげで、トレーサー会社が資金経路を特定。交渉材料になり、約40%が返金できました。
法律家・トレーサー活用術
弁護士+暗号資産トレーサーの二段構え
返金成功率を上げるには、①詐欺交渉に強い弁護士と
②ブロックチェーン解析専門会社をタッグで活用する方法が効果的です。
成功報酬型サービスで負担を最小化
近年は回収額の○%のみを報酬とする専門サービスが普及。
「高額な前金が払えない」という被害者でも着手しやすい環境が整っています。
交渉の流れ
- 1. 証拠一式を共有(LINE履歴・TXIDなど)
- 2. 資金経路をトレースし、回収可能性を診断
- 3. 運営側・取引所へ法的な請求書を送付
- 4. 交渉 or 口座凍結→和解金支払
- 5. 回収額から成功報酬を精算
これらのステップを専門家に一任することで、精神的負担を大幅に軽減できます。
最新LINE投資詐欺FAQ
よくある疑問と実務的な回答
- Q1|グループを退会したら返金は絶望的?
- いいえ、送金記録とトーク履歴が残っていれば交渉可能です。退会前にZIPエクスポートを忘れずに。
- Q2|特定証券口座で偽名登録してしまった…
- 本人確認が未了のままなら追跡の難易度が上昇しますが、入金元の銀行口座・ウォレットを紐づければ回収余地は残ります。
- Q3|暗号資産送金でネットワーク手数料を引かれた分も請求できる?
- 通常は送金額+手数料が回収対象です。TXIDで手数料が可視化されるため証明は容易。
- Q4|「あと5万円で出金できる」と言われた…払うべき?
- 追加入金=被害拡大です。
出金が条件付きになった時点で交渉フェーズに移行するのが鉄則。 - Q5|家族名義クレカで入金した場合の返金可否は?
- カード会社のチャージバック(異議申し立て)制度が使える可能性があります。早期申請が鍵。
まとめ:今日からできる自衛策
本記事のチェックリスト
- ✅ 月利30%保証と聞いたら即ブロック
- ✅ 特定口座の開設を条件にする勧誘は疑う
- ✅ 出金前に追加費用を請求されたら払わない
- ✅ 証拠は改ざん不可形式で一括保存
- ✅ 返金は弁護士+トレーサーの二段構えで
LINE投資詐欺は巧妙化し続けていますが、仕組みを知り初動を間違えなければ資金回収は十分可能です。
被害に気付いたその瞬間から、専門家への無料相談を活用し時間との勝負に挑みましょう。
\ 詐欺被害相談の実績多数 /
「税金を払えば出金できる」と言われ…
40代男性