SNSで急増中のLINE投資詐欺――高齢者を狙う「月利30%」「AI自動売買」の甘い罠と返金方法を徹底解説
LINE投資詐欺とは?仕組みと最新動向
SNS経由で拡散する「必ず儲かる」甘言
ここ数年、コピー取引型FXやAI自動売買をうたうLINE投資詐欺が日本全国で激増しています。
犯人はInstagramやX(旧Twitter)などのSNSで被害者をフォローし、「プロトレーダーの取引をリアルタイムでコピーできる」、「月利30%で元本保証」などの非現実的な利回りを提示してLINEグループへ誘導。
グループ内では高級レストランの食事写真や疑似残高スクリーンショットを大量投下し、“仲間がすでに儲けている”という偽の成功ストーリーで心理的ハードルを下げます。
高齢層・地方都市で被害が拡大
2024-2025年の統計では、被害者の約4割が60代以上。地方銀行のATMを活用した複数回送金が主流で、1件あたりの平均被害額はおよそ350万円と報告されています。
しかし今回ご紹介する札幌市北区の事例では、およそ3,000万円という超高額被害が発生。手口を詳しく追うことで、どのように金額が膨れ上がったのかを検証します。
2. 札幌市70代女性の実例を先読み
本章では次章で扱う事例を理解するため、犯人グループがよく用いる初動アプローチをまとめます。
被害額が膨らむ3大要因
- 心理的サンクコスト:最初の入金で「引き返せない」と感じる
- グループ内の同調圧力:「他のメンバーも追加入金」と煽る
- AI自動売買の擬似画面:利益が増えているように見せかける
- 口座凍結の恐怖:出金しないと利益が失効すると脅す
LINEグループのチャットが毎日華やかで、気づけば3000万円を振り込んでいました。出金を申し出たら「税金が先」と言われ不審に感じ、やっと事実を理解しました。
\ 詐欺被害相談の実績多数 /
札幌市70代女性 約3,000万円被害の全貌
2025年4月22日に公表された本件は、札幌市北区在住の70代女性が、SNSで知り合った「投資グループ」から合計約3,000万円を搾取された深刻なケースです。
投稿写真に映る高級車やチャート画面を信用し、2024年12月からおよそ4か月で10数回のATM送金を実行。最終的には「出金のため指導料と税金が必要」と追加請求され、警察へ相談したことで発覚しました。
事件の時系列まとめ
振込先は国内の個人口座5件と暗号資産取引所でした。特に暗号資産への送金は追跡が難しく、返金交渉は高度なブロックチェーントレーシングの技術を要します。
「指導料」「税前納付」――二重三重の追い打ち
グループ内では、出金申請を出すとすぐに「アカウントの安全審査」や「KYC保証金」と称する追加請求が行われます。
今回も指導料180万円+税金600万円という巨額を後出しし、払わなければ「利益が消滅する」と脅迫。
心理的サンクコストと時間的プレッシャーで正常な判断を奪い、被害額が雪だるま式に膨れ上がるのが典型です。
被害金が消える3つの転送ルート
資金フロー解析
- 国内個人口座 → 暗号資産取引所:口座名義は闇バイトで調達
- 国内取引所 → 海外取引所:ミキシングサービスで履歴を撹乱
- 海外取引所 → プリペイドカード:現金化して足跡を消す
このプロセスを逆流させるには、ブロックチェーン解析と取引所への差押仮処分要請が不可欠です。専門家のサポートなしでは、時間とコストがかかり過ぎて実質的な回収は困難と言わざるを得ません。
AI自動売買アプリの“偽UI”に注意
犯人はMetaTrader4風の画面や独自アプリのスクリーンショットを送りつけ、「AIが24時間取引している」と強調します。しかし実態はGoogleスプレッドシートや簡易HTMLを用いたフェイク。
詐欺師が自由に数字を書き換え可能で、毎日利益が伸びるグラフはPhotoshop合成というケースも少なくありません。

“出金できる日”を信じて…
60代男性
画面には毎日プラス数字が並び、30日後に200万円→460万円になっていました。出金ボタンを押すたびに「システムメンテナンス」や「税金精算」が表示され、追加で入金させられました。
まとめ:今すぐ行動すべきこと
被害拡大を防ぐ3ステップ
ステップ1|入金停止
ATMや暗号資産ウォレットから即座に送金を止める。
ステップ2|証拠保全
LINEトーク・送金明細・スクショを時系列で保存。動画キャプチャも有効。
ステップ3|専門家に一括相談
弁護士×暗号資産トレーシングのワンストップ体制で対応し、回収率を最大化。
コピー取引型FXを装ったLINE投資詐欺は、月利30%やAI自動売買を武器に高齢層の資金を狙います。
返金方法は存在しますが、時間との勝負。迷ったらすぐにプロへ相談することが、最もコストを抑える近道です。
\ 詐欺被害相談の実績多数 /
もう少し早く気づけば…
70代女性